2014年刊
ビール支持者41名による、ビールづくしの1冊
日本にビールがやってきた明治以降の文人を中心とした、ビールにまつわる掌編随筆41篇を収める。切り口は様々だけれど、落ち着くところはビール礼賛。いかにおいしく飲むかについての考察(主に泡と温度と禁欲に視点が置かれる)、その裏返しの不味いビールに対する口先の尖った恨み節など、錚錚たる顔ぶれが揃っている割に何だか内容に乏しく感じるのは、私がビールを飲まないためか。その中で、伊藤晴雨の「ビールが人を殺した話」辰巳浜子のビールおつまみ提案、たった一つ収められたいい話・吉田直哉「ネパールのビール」あたりがいい。
もはや一刻の猶予もならぬ。待ったなし、いますぐ、この場で生ビールをゴクゴク飲みたい。
なのに状況はそういうことにはならなかった。周囲がなんだかモタモタしている。(中略)何ということだ。いまは一刻を争っている時なのだ。大も中も小もないっ。 引用元:「生ビールへの道」(「アンソロジー ビール
…それにしてもビールって、そんなにおいしいかしらん?
目次
- 「生ビールへの道」東海林さだお
- 「妻に似ている」川上弘美
- 「とりあえずビール」阿川佐和子
- 「炎天のビール」山口瞳
- 「ピルゼン」吉田健一
- 「駅前食堂のビール」川本三郎
- 「列車でビール 長旅には酒器をつれて」恩田陸
- 「もうしわけない味」平松洋子
- 「九月の焼きそビール」久住昌之
- 「気がつけば枝豆」角田光代
- 「ビールのおつまみ」辰巳浜子
- 「仕事して疲れたときのビールが最高!」室井佑月
- 「涙を流した夜」北大路公子
- 「天才バカボン お酒のにおいをよこすのだ!」赤塚不二夫
- 「タンタルス(上)」内田百閒
- 「あの日に帰りたいビール腹おじさん」大竹聡
- 「生のモンダイ」椎名誠
- 「ビールの味と味わい」村松友視
- 「ビール雑話」阿川弘之
- 「ビールが人を殺した話」伊藤晴雨
- 「『泡はビールなりや否や』事件」坂口謹一郎
- 「ビール」星新一
- 「不味いビール」小泉武夫
- 「独逸と麦酒」森茉莉
- 「地ビール」種村季弘
- 「ビールの話」岩城宏之
- 「ピルゼンのピルゼン」開高健
- 「ビールへのこだわり」千野栄一
- 「倫敦のパブ」小沼丹
- 「ビールの泡」田中小実昌
- 「ネパールのビール」吉田直哉
- 「私の酒歴書 スプーン一杯のビール」立松和平
- 「ストリップとビヤホール」石堂淑朗
- 「ビールの追憶」丸山健二
- 「酒徒交伝(抄)」永井龍男
- 「ビールを、もっとビールを」矢口純
- 「酒少々の私のたのしみ」佐多稲子
- 「ビールと女」獅子文六
- 「しずかなる決闘」遠藤周作
- 「生ビール」吉村昭
- 「ビールは小瓶で」長田弘
- 出典・著者略歴
書籍情報
2014年刊